バレンタインデーのエピソード「入院中の旦那さんに初めてチョコを手渡した奥さんの話」

バレンタインデー

バレンタインデーのエピソード「入院中の旦那さんに初めてチョコを手渡した奥さんの話」

それは私が勤めている病院で出会った夫婦のお話です。

とある60歳台の男性は、半年前に脳腫瘍を診断を受けました。半身不随が進行してきており、精査とリハビリ目的で入院する事になりました。

検査の結果はやはり脳腫瘍の進行。手術する事が出来ず、緩和ケアで療養して行く事になりました。

元気な時は、亭主関白で頑固で気難しい一面がありながらも、家族を一番大切に考えてくれるご主人だったそう。

そんなご主人が病気になった瞬間、コロッと性格が変わったかのように弱気になり、元気の無い姿になってしまった事を、奥さまはとても心配していました。

いつかは、歩けなくなったり、言葉が喋れなくなったり、ご飯が食べられなくなったりする事を考えると、ほんとうに辛かったと思います。

そんなご主人に今まで結婚してから、家族や夫婦としての愛情を行動や言葉で示して来られなかった奥さまは、どう支えてあげればいいか悩んでいました。

世の中は丁度バレンタインシーズンという事もあり、病院スタッフで意見を出して「直接言えなくても、奥様からのチョコと手紙をそっとご主人の枕元に置いてはどうか」との提案でした。

この提案を挙げた当初は、奥様は遠慮しがちでしたが、次の日には娘様が賛同してくださり、実行する事となりました。

奥様は、今まで35年間一緒に連れ添った感謝の気持ちと最後まで支えるという決意の手紙を書き、初めて作ったという手作りのチョコを用意してくださりました。

バレンタインの前夜、お見舞いに来られた奥様は、眠りに入った旦那様の枕元にそっとチョコとお手紙を置き、帰宅されました。

翌朝、ご主人のお部屋に伺うと、まだ未開封のお手紙とチョコが置いてありました。

どうされたのか問うと「恥ずかしくて、開けたら泣いちゃうだろうし、なかなか開けられない」との事でした。既にご主人の目には涙が浮かんでいました。

そっと寄り添ってあげて、一緒にお手紙とチョコの箱を開けました。

その後、ご主人は涙ながらに手紙を読みながら、チョコを一口食べました。

ご主人はあまり甘いものが好きでは無いようでしたが、「涙も混ざって甘じょっぱい」と最後には笑顔を見せてくれました

入院してから見る事の無い、初めての笑顔だったことを今でも覚えています。

その後、そのご夫婦は治療にも前向きに受け入れられるようになりました。

バレンタインは女性の気持ちを男性に伝える絶好のチャンスだと思いますが、まさかこんな形で力になれるとは、思いもしなかったし、本当にほっこりとしたバレンタインになりました。

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Posted by 管理人